robot surgery 患者さまへ/ロボット手術

ロボット手術について

今日さまざまな泌尿器外科手術手技において、従来の開腹手術から内視鏡下での低侵襲手術へと変換されつつあります。内視鏡下による低侵襲手術の利点には、より早い術後の回復および経口摂取、より短い入院期間、術後疼痛の軽減、美容上の美しさ、そして医療費用の削減などが挙げられます。

手術支援ロボットはストレスの少ない、より複雑で細やかな手術手技を可能としており、また3次元による正確な画像情報を取得できるため、より安全かつ侵襲の少ない手術が可能となります。ロボット支援手術は、今までの内視鏡下手術の利点をさらに向上させうる、次世代の医療改革の一端を担った分野であります。

手術支援ロボット“da Vinci S Surgical System(ダ・ヴィンチS手術システム)(Intuitive Surgical, inc.)”は、繊細で正確に作動する鉗子・鮮明な3次元画像を有した優れた手術支援システムです。本邦においても、平成24年4月からは保険診療として認可されました。平成25年12月に日本医科大学付属病院も本機器を導入し、平成26年1月から前立腺癌に対するロボット支援腹腔鏡下根治的前立腺全摘除術を開始しております。なお、ロボット手術支援腹腔鏡下根治的前立腺摘除術は、腹腔鏡下根治的前立腺摘除術をロボット支援下に行うものですが、従来の腹腔鏡下手術に比べてより繊細で、正確な手術を行うことができ、根治性、尿禁制(尿失禁がない状態)を含む機能温存においてより優れていると考えられています。

手技的には、腹腔鏡手術と類似の操作をロボット支援下に行うものですが、当院では平成12年より腹腔鏡下根治的前立腺摘除術を開始し、500例以上の経験を有しております。現在はほぼ全例がロボット支援下手術へ移行しておりますが、腹腔鏡手術での経験を基に新世代のロボット手術の利点を生かした手術を心がけています。

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